ほろすけブログ

ほろすけ的に「こうやって考えると楽になるかも」って考え方のご紹介☆

職場で1番イタイ奴

「嫌われ役」


という存在が、新入社員時代に働いていた会社にはありました。
部門ごとに1人、新入社員教育の一環として敢えて決められていたようで
顔を合わせるごとに何かしら厳しいことを言われる。


私が当時当たったのは、会社の中でも1番「癖の強い人」で
以前『大嫌いから学んだこと』という記事でも紹介していましたが
とにかく苦しめられていました。(苦笑


その会社では“敢えて”そういった役割の人を決めていましたが
それとは別で、どんな職場にも必ず1人は「合わない人」がいるかと思います。


ただやりにくいだけならまだ良いのですが、癖が強ければ強いほど
顔も合わせるのも嫌になり、出勤が更に苦痛になるほどの人も…。


上記の「嫌われ役」とは違い自覚せず、あくまでも“正義感”からくる
その行為が、実は本人も知らない間に人から嫌われてしまっているという悲しい現実。


時にそれはある意味ありがたい存在でもあるかもしれません。
その人のおかげで、他の人同士が割と仲良く上手くやっていける、
仕事にメリハリがつく、のほほんとした空気になりすぎず引き締まる。


その人がいない日の平和な職場がいかに幸せかを実感できる、というのもあります。


私もそういった人に何人も会ってきましたが、
ある時衝撃的な出来事が起こります。
しかもまたしても飲み会で。


前回までの記事で書いた通り、人生最大と言えるほど病みに病んで
捨て身の覚悟で海外へ渡ったあと、渡航先で「前向きに生きる姿勢」を学び
真っ暗だった自分の人生に夢と目標を持って帰国しました。

 

前向きな姿勢

前向きに生きる


それまでずっと正社員として働いていましたが、
一旦気楽に過ごそうとフリーターに転身して
働き始めたのがレストランでの接客でした。


アルバイトという、言ってしまえば気楽な立場だったこともあり
これまでのように正社員としての責任を気負うこともなく、
「辞めたくなったら辞めればいいや」と思えていたため
仕事へ行く時のストレスが大きく変わりました。


もちろん、バイトだからといって手を抜くことはなく
逆に社員として働いているくらいの気持ちで臨んでいたため
自分で言うのも何ですが、そういった姿勢を評価してもらえたのか
社員さん達からは良くして頂けたように思います。


しかしやっぱりそこにもいました。
かなり癖の強い人が。
しかも数人。


中でも1番インパクトが強かったのが
背が高く男前で、スーツ姿が実にスマートだったAさん。

お客さんとして優しく接してもらうには
かなり喜ばれていたんじゃないかと思います。


ただ、一緒に働く身としては、やっぱり厳しいものがあり…。

シフト表が出た時にはまず真っ先に「何日くらい被っている日があって、覚悟して行かなきゃいけないか」を考えていたものです。

数人いたと言っても、他の方は癖が強いというだけで
優しく接してくれていたこともあり、シフトが被っても
特にストレスなく仕事できる程度だったのですが、
そのAさんだけはとにかく会う度何かしら嫌な事があったもので…
しかも暇さえあれば陰口や憎まれ口を叩くような人だったので、
正直心底苦手でした。


自分も性格上、愛想良く波風立てずということが上手くできずに
時には軽く対立してしまうようなこともありました。


帰国して以来、変に恐いものなしになってしまったのか
あるいは年齢的に1番厄介な尖っている時期だったのか(多分両方)
自分を抑えずに言いたいことはできるだけ言う、
要するに反抗してしまうようなことが何回かありました。


ただ、以前の職場のオーナーのように、会話が全くなくなるとか
関係性が劣悪とかそういったことはなく、機嫌が良いときは
笑い合って話せることも普通にあったため、
以前のように病むことはもうありませんでした。

アルバイトの子達はほとんどが学生さんで、
やはり若い子にとってAさんは“怖い人”として認識されてもいたようで
私としてはそんなバイトの子達を守る、ではないんですが
パイプ役として良い環境を作っていけたら、なんて意識で働いていました。


年齢は離れていましたが、バイトの子達も仲良くしてくれて
バイトだけで定期的に飲み会を開くようにもなっていきました。


渡航前には考えられなかったくらい、それだけでももう
人生が好転し始めていたように思います。


そんな矢先、事件は起こりました。


バイトだけの飲み会を開催し、しばらく楽しい時間を過ごていた時のこと。

お酒が進むにつれ、少しずつ職場での愚痴が出始めて
こういう時に1番の話題になりやすかったのがやはりAさんでした。


私はあまり大勢の中で発言することができないため、
隅で粛々と飲んだり食べたりしながら
「ああ、みんな普段はこう思っているんだなぁ」と
会話を聞いていました。


すると、1人の子がポロッと私のことを

「女版Aさん」

と口にしてしまったのです。


その瞬間、それまで賑やかだった飲み会のムードが
一瞬だけ、一瞬にして凍り付いたのをよく覚えています・・・


といってもはっきり面と向かって言われた訳ではなく、
「あれ?聞き間違いかな?」程度で若干曖昧な感じだったので
深く掘り下げることもなく、濁された感じでそのまま流れて
その後は普通に楽しい時間を再び過ごしました。


その瞬間はあまり気にしないようにしていたのですが、時間が経つにつれ
徐々に脳内で冷静に理解し、状況を把握していきました。


どうやら私以外のバイトの子たちから見て、そんなAさんに反抗する程の気の強さを持つ私も、立派な「癖の強い人」の一員だったようで…

正にタイトルからこれまでの「職場に1人はいるやりにくい人」は
全部自己紹介となってしまったわけです。


それまでは少しでも受け入れてもらえていると思っていたのが
結局は「ああ、またか…」になってしまいました。


ただそこでまたネガティブに考えて塞ぎ込んでも仕方がないし、
むしろ「気づかせてくれてありがとう」でした。
それに、仮に義理として仲良くしてくれていたのだったのしても
楽しく過ごせたのは紛れもない事実なので、それだけでももう
感謝しかなく、そして気を使わせてごめんなさい、と思っています。


なんせその当時は「自分がくせ者である」という自覚がなかったので…
仲良くできていると思っていたのも、もちろん全てが嘘とかでは
ないのですが、ほとんどが「機嫌を損ねないための愛想笑い」
だったのかもしれません。


ちょっと調子が良くなると、すぐ自分のことが見えなくなり。
優しくしてくれることを、変に勘違いしてしまっていた気がします。


大人になったつもりだったけど、まだまだ甘かったなぁ、と。
それは今でも同じで、年齢は重ねているものの
見る人から見れば子供なわけで。


ネガティブにはならないように、自分を否定しないように、
でも変な勘違いはしないように。


そういったコントロールを覚えていくにはまだ時間がかかり、
その飲み会以降も「イタイ奴認定」の自覚はしたものの
人間そう簡単に変われることもなく。


なんせどう態度を変えれば良いかわからないので、
自分のイメージする「聖人のような良い人像」や
「あんな人になりたい」という憧れはあっても
それを自分がしてしまうとただの気持ち悪い奴になってしまうし…


自分らしく生きるというのは難しい。
この頃の自分はまだ、「自分を上手くコントロールする術」
というのを良く知らず、感じたままに表現するのが正しいものだ
と勘違いをしていたように思います。


前向きになってはこれたものの、自分で自分を好きになれない。
なんで私はこうなんだ。

そんな葛藤を常に抱えながらも、まだまだ奮闘の日々は続きます。
ここまで読んでくださりありがとうございました*。